こんにちわ、ヤマトカケルです。
このページは、経理責任者または経理責任者になるあなたのために、
月次試算表を作成するうえで漏れなく処理をするための
チェックポイントをご紹介します。
ちなみに私は、オーナー企業、上場企業での経理を10年、
税理士事務所で4年、企業会計に携わっていますので、
実際に仕訳入力する側の視点と、
それをチェックする側の両方の視点から
ポイントを解説していきます。
目次
損益計算書の月次チェック
売上高
・売上の二重計上がないかどうか。システム連携の場合、一部だけ二重ということも。
・売上となるか営業外収益となるか、定款を参考に分けて処理されているか。
売上原価
・売上に対応するものが計上されているか。ex)売れていない商品・製品は原価にしない。
・売上原価/販売管理費として計上すべき旅費交通費や消耗品がわけられているか。
役員報酬
・法人税法上の定期同額給与に合致しているものかどうか。
・あらかじめ届け出た役員賞与がその届け出た期日・額面通りに計上されているか。
給料、賞与
・給料、賃金台帳と同額が計上されているか。
・通勤費もこの科目で計上している場合は、課税仕入れとして処理しているか。
法定福利費
・月末が銀行休業日の場合、当月に未払い計上されているか。
・役員、従業員から預かった法定福利費のほぼ2倍の金額を支払うこととなっているか。
減価償却費
・年間見込みの減価償却費の1月分が計上されているか。(計上もれが多い科目)
交際費、会議費
・法人税法上の接待飲食費(5,000円)基準で処理されているか。
・香典など、現金のお渡しは消費税不課税で、金券等のお渡しは消費税不課税で処理されているか。
租税公課
・税込み会計で処理している場合は、見込み消費税が計上されているか。
・租税公課か法人税等で処理すべきものがそれぞれ分けて処理されているか。
保険料
・費用になる保険料と、資産に計上しないといけない保険料が分けられているか。
固定資産売却益
・固定資産の未償却分を利益から差し引いているか。
支払利息
・借入金の元本と利息の分け方が先月と同額になっていないか。
貸借対照表の月次チェック
貸借対照表のチェックは、基本的に月末のあるべき残高となっているか。
を確認することとなります。
現金・預金
・絶対に残高を合わせましょう、預金はさらに間違いなく。
売掛金
・得意先別にきちんと入金されていますか?回収漏れに早く気付くことも大事です。
・振込手数料が控除されて入金されている場合は、その額を費用計上してますか。
固定資産
・計上するために必要な資料を揃えていますか?設置費や運搬費は取得費に含めます。
・土地と建物を一緒に購入している場合のそれぞれの取得費算出は正しいですか?
保険積立金、長期前払費用
・保険内容により資産計上すべき額は正しく積みあがってますか?配当金が入金されず積立てられている場合もあるので書面で確認
繰延資産
・法人税法上、均等償却すべきものと任意償却できるものがあります。任意償却できる場合は、当期の状況をみて判断してください。
買掛金
・支払先別に正しく減額されていますか?振込手数料を控除して支払った場合はその処理も忘れずに。
未払金、未払費用(法人税等・消費税等含む)
・前月以前に未払計上しているものを当期に支払ったときに費用計上していませんか?
・車両やリース物品など毎月定額支払いの処理はされていますか。
預り金
・源泉所得税の預かりと納付は同額で処理されていますか。
・従業員住民税の預かりと納付は同額で処理されていますか。
・従業員社会保険料の預かり分は支払ったタイミングで消し込めていますか。
借入金
・金融機関発行の返済予定表上の残高と一致していますか。
・役員からの借入金で返済したものはありませんか。
以上です、各科目とも簡単にまとめました。
仕訳計上しているときは、気づかないことでも、最後に
残高試算表を通して確認すると間違いに気づきます。
すでに経理責任者のあなた
またはこれから責任者になるあなたの参考になれば幸いです。